趣味全開のアルザス・北ドイツ旅行 6,ハンブルク市内編
0,前回までのあらすじ
・鉄道高架の下に落書きがあるのはどこの国もどこの街も一緒だった。
・ドイツの方が心なしか信号を守る気がした。
・ハンブルク中央駅のすぐ近くに巨大な電化製品店を見つけた。(ヨドバシ梅田を思い出して感動した。)
1,エルベ川周辺をめぐる
ハンブルク市内をめぐる滞在6日目は、U-434、国際海事博物館、ミニチュア・ワンダーランドを主に回っていきます。
ハンブルクは欧州第二位の港町ということで、街を流れるエルベ川沿いには多くの記念船が停泊しています。というか海から100km近く離れてるのに欧州第二位ってすごいですね。
メトロLaudungsbrücken駅を降りると、早速一つ目の記念船が停泊していました。
この帆船は名前を「リックマー・リックマース」と呼び、持ち主の孫の名前から付けられたとかなんとか。(by地球の歩き方)
それにしてもリックマー・リックマースって変わった名前ですよね、一度聞いたら多分しばらく忘れない気がします。
到着したのが9時頃、船内見学が始まるのが10時からだったので今回は断念。
「クマ」の付く艦船つながりで一枚。近くの小さいものと遠くの大きなものをボケずに両立させる方法をいろいろ調べてみたんですが、結局よくわかりませんでした……。
9時前だから堂々と撮っていますが、この1時間後くらいには観光客の数が増え始めて小心者の自分には撮影なんてとてもとてもという状態になっていました。
リックマー・リックマースから少し離れたところにあるのが「CAP SAN DIEGO」です。この船は貨物船の主流が、荷物をそのまま貨物室に入れるタイプから、コンテナを輸送するタイプへと移りゆく中で最後まで前者のタイプとして活躍したことで有名です。(偉そうに言ってますが、ハンブルクに行くまで知らなかったです)
この船も船内見学が出来ますが、やはり到着した時間が早く、後に回すことにしました。
(TOKYO号を見つけて撮ったものの、明らかにNEW YORK号が目立ち過ぎている……)
エルベ川沿いをFischmarkt(魚市場)方面にひたすら歩き続けると、今回の第一目的地発見です。
記念艦U-434です。ここでは、十数年前まで実際に使われていた潜水艦の中を見学することができます。日本でも出来なくは無いですが、ここで公開されているのは旧ソ連の潜水艦タンゴ型B-515として使用されていたものということで、おそらく世界でここだけでしか見ることのできないのではないでしょうか。
前部魚雷発射管の様子、予期しないところにマネキンが置いてあったりしてちょっとしたお化け屋敷気分も味わえます。
阿武隈を置くと大きく見えますが、狭すぎて一筋縄では通れません。背の高いドイツ人やロシア人ならなおさらでしょう。
当然ながら、この一つ一つのボタン全てに意味があるんでしょう。ロシア語なのでさっぱりわかりませんでしたが。
近くにはミュージアムショップも併設されており、Uボートグッズがたくさん置いてありました。
さて、U-434を後にしてハンブルク国際海事博物館へと向かいます。実はこの間にCAP SAN DIEGOも見学していますが、あんまり良い写真が無かったので割愛。
メトロの後ろの方に見える高い時計塔は聖ミヒャエル教会といい、ストラスブール大聖堂を抜いて世界一高い建物になった教会とのことです。
そんなこんなでハンブルク国際海事博物館に到着しました。赤レンガの高層建築がいかにもそれらしくて良い感じです。
この国際海事博物館、驚くべきことに1階から9階まですべて船と海運にまつわる展示で埋め尽くされています。航海術、帆船、船に関する科学、海軍史、民間船舶などおよそ船に関するトピックでこの博物館が扱っていないものはありません。
中でも圧巻なのが9階の艦船モデルコーナーです。実際に写真でお見せしたいと思います。
こんな感じの棚が
ずらっと向こうまで、何列にもわたってフロア一面に広がっていました。
「昭和19年に改装をされた後の阿武隈では?」と思ったものの、よく見ると前部主砲が12.7cm連装高角砲になっていることから昭和19年に改装をされた五十鈴であることがわかった模型……というように、数もものすごいですがその精密さも抜群です。
(レゴブロックで造られたドック入りするクインメリー2)
こんな感じの展示が9階にわたって続くので、「これは一生出られないのでは……」という錯覚も覚えるほどの大規模な博物館でした。船好きなら1日居ても飽きることは無い場所です。
しかし、ハンブルクには一生出られなさそうな施設がもう一つありました。
それが「ミニチュア・ワンダーランド」です。
この冗談みたいな規模の赤レンガ倉庫の一画にミニチュア・ワンダーランドは存在します。
ミニチュア・ワンダーランドは、何度も繰り返すように世界最大の鉄道模型レイアウトが展示してある施設であり、ハンブルクの新しい観光名所の一つとなっています。そして私の旅行の北ドイツにおけるメインの一つです。
受付でチケットを買い、日本語のパンフレットを受け取ります。もはや今にも走り出しそうな気持ちで展示室へと上がると、そこには想像を超える光景が広がっていました。
ウワアアアアアアアアアア
ワアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアア
こんな感じのミニチュアが歩いても歩いても続きます。スイス・空港・ハンブルク・アメリカ・北欧などなど、セクションごとにテーマがわかれているのですが、各テーマそれぞれ1時間は平気で眺めていられます。
このミニチュアのすごい点は、精密さだけでは無くユーモアも持ち合わせているところです。
地下から金庫に侵入しようとするものの、警察に待ち構えられている泥棒とか
とあるアルプスの少女とか
事件現場とか
鉄道マニアでなくても、こういった遊び心から万人が楽しめる施設になっていたように思います。
ただ、注意すべきなのはさんざん街を歩いた後にここに行くと「見続けたいのに足が言うこと聞かない」という事態が発生することです。入場者の数も多いので朝早く行くことをおすすめしたい……のですが、それはそれで後の予定を潰して長居してしまう危険もあるので悩みどころですね。
木組みの家コロンバージュ、ドイツ語では"Fachwerkhaus"と言うらしいです。
乗り物ファンのパラダイス、ハンブルクをめぐる一日をご紹介しました。